3Dプリントの道床一体型線路の素材に、レールとジョイナーを取り付けて、鉄道模型で緩和曲線をお楽しみいただけます。直線と曲線の間を滑らかに繋ぎ、走行性と見た目を改善いたします。現在Nゲージ用を安価で頑丈なMJF方式で提供しております(高価で扱いにくいアクリル製は終了いたしました)。角度の種類のバリエーション一新に伴い、コンパクトM(CM)、ベーシックM(BM)、アドバンスト(AM)、に名称等を改めました(小半径用は従来のままとなります)。
なおHOゲージ用や、バラスト部分と枕木部品が別パーツのものものテストを行っております。
直線と円弧を滑らかに繋ぐ
実物と比べて急なカーブとなる鉄道模型において、直線と曲線の間をスムーズに接続する、緩和曲線の簡易な道床一体型線路です。標準的な半径での走行やカメラカーの他、小半径レールにも対応しております。(効果は車両長等や角度に大きく依存します)。
直線とカーブの境界を走行する際の、カクっとした動きを抑えることができ、走行の見た目を向上いたします。線路に緩和曲線が入りますと、直線レールと曲線レールの間が滑らかな走行になります。このカクっとした動きは緩和曲線がないことによって発生します。実物でも緩和曲線がないポイントを走行するときにはガクッとおおきく揺れながら走行するのが見えます。
直線とカーブの間で遠心力(曲率)に段違いが発生することで分岐器を走行するときのようなカクっとした動きが発生します。このカクっとした動きはポイント用カーブ等を使った場合(複心曲線)でも発生します。うずまき模型の緩和曲線では遠心力(曲率)が段違いがないことで、カクっとした動きを抑えています。例えばNゲージで半径540mm程度ですと、狭軌1067mmでは制限20の分岐器に相当しますので、当然カクっとした動きはNゲージでも残ってしまいます。)
うずまき模型の緩和曲線線路では直線レールと接続する側に、真っすぐに近い形状の部分が長く入ります。この直線に近い部分がカクっとした動きを抑えるミソとなります。さらに、直線に近い側を更に長く滑らかに(曲線逓減にする)ことにより、直線からカーブに入る際の幌の引き裂け具合を下げることができます。
ラインナップ(Nゲージ)
標準的な半径では5種類を提供予定です。
小型車両や単行向けのクロソイド曲線の CM:コンパクトM 。
編成向けでは最小限の緩和曲線としてクロソイド曲線の BM:ベーシックM 、
更に直線に近い側での幌の引き裂け具合を低減するサイン半波長逓減曲線改(仮称)の AM:アドバンストM がございます。
更に、円曲線に近い側での車体の左右方向のズレを解消し新幹線にも対応予定の RM:リファインドM と、
新幹線で全周幌表現のある車両にも対応予定の UM:アルティメットM を開発中です。
小半径では、小型車両と標準的な車両とで、 CS:コンパクトS と ES:エキストラS をご用意いたしております。
(なお、緩和曲線の長さに対して車両長が長い組み合わせでは、あまり改善しない場合がございますのでご注意ください。)
レールとジョイナーの取り付けだけ
緩和曲線の道床一体型線路は、Nゲージの道床付き線路の半径や角度に合わせて3Dプリントされています。ただ走らせるだけでしたら、引き抜きレールの切断・整形と、レールを通してジョイナーを取り付けるだけでOKです(直線と円弧の線路はお手持ちの物からご利用ください)。
上級者の方には、塗装にチャレンジしていただくこともできます。
クロソイド曲線とオリジナルの曲線逓減を提供中
実物の鉄道(主に地下鉄)で使用されることの多いクロソイド曲線と、うずまき模型オリジナルの曲線逓減を提供しております。
うずまき模型の緩和曲線道床では実物とは異なり、直線部分と円弧曲線部分とで、線路間隔を揃えることができます(実物では曲線の方が線路間隔が広くなります)。
写真
真っすぐにつながる
緩和曲線を導入する方法として、フレキシブルレールを使用する方法もありますが、TCトラックではバラスト一体型線路とすることで、真っすぐに正確に繋ぐことができます。接続部分が斜めになることがなく、全体がきれいな小判型(長円形)となります。もちろん既存の直線や円弧の線路はジョイナー等を交換せずにそのままで接続できるようになっております。またNTp、NK、HOKでは、TCトラック側もジョイナーは無加工で取り付けができます。
緩和曲線をフレキシブルレールのみにした場合など接続部分がパッチリとハマるのではなくゆるゆるですと、エンドレス全体がひしゃげてぐにゃぐにゃな形状になってしまいますが、緩和曲線線路ではパッチリと真っすぐ繋がります。またフレキシブルレールでは切り出す長さが合わないときれいに曲げることが難しく、接続部分が斜めになったり直線に近い側に変に曲がりが入る場合もありますが、緩和曲線キットは道床一体型線路なのでそのようなことはございません。
面倒な貼り付け作業等なし
一体形のTCトラックは、バラストパーツにフレキシブルレール等を貼り付けるような方法ではないことから、接着剤で貼り付けたりする必要はなく、レールを差し込んで切断と端部整形をするだけです。フレキシブルレールをズレないように浮かないように貼り付ける難しい作業は必要なく、貼り付け位置ずれにより隣の線路と真っすぐきれいに接続できなくなることもありません。
フレキシブルレールを専用道床に貼り付ける場合では、枕木と道床パーツの間に僅かに遊びが生じるため真っすぐきれいに貼り付けることは困難です。また緩和曲線部分だけを見ると線路が真っすぐになっているように見えても、隣の線路と接続すると継目で斜めになっていることがわかるなど、道床単体できれいに貼り付けることは難しいです。なおフレキシブルレール貼り付けでは線路端部に隣の線路とがっちりと接続できる機構をつくることができなくなるため、隣の線路と貼り付けがズレてしまうことがあります。さらに、端の方だけ枕木とバラストを一体型として中間部分だけフレキシブルレール等貼り付けといった方法では、金属レールを引き抜いた状態の貼り付けとなるので、遊びがある関係上ズレなく枕木を貼り付けることは困難で、後から金属レールを通そうとするとうまく通らなくなったりレールが斜めに曲がったりする場合があります。
レールをちょうどの長さに整形できる
フレキを使わず道床一体型線路とすることで、金属レールを長めに切って線路に通し、後から切ったり削ったりして長さを調整できます。バラスト一体型線路なので、レールの長さが端部と合っているかどうかは一目瞭然です。
裏から瞬間接着剤でレールを固定できる
裏面から少量のゼリー状瞬間接着剤を使用してレールを固定できる形状に改良いたしました。
独自の形状
3Dプリントの特性にあわせた独自の断面形状としており、他社様の道床とは異なる形状をしております。バラストの凹凸表現はございませんが、素材そのものがバラスト調となっております。整形の色にはムラがございます。
強度を確保してレールを固定する大きな犬釘
レールの曲がり具合が一様ではないため、レールを通して固定するにあたり、充分な強度を持つために犬釘を独自の大きな形状にしております。また犬釘の内側も、MJF方式の最小寸法や造形ムラ(サポート材除去ムラ)などを考慮して設計しております。
NTpの枕木幅と断面
幅の狭いNTpの簡易道床は犬釘が大きいので、枕木の外側と犬釘の間の長さが短くなり、道床に対して枕木の幅が狭く見えやすくなります。そのため枕木の幅を少し長くする形状としおります。
NKのバラスト高さと断面
枕木とバラストの高さの差が小さいNKの簡易道床は、筆塗りでは枕木の塗装が大変ということもあり、バラスト部分の高さを低くする形状としております。なお現在は樹脂製マスキングテープを巻きやすい形状に変更したことから、筆塗りは推奨いたしておりません。枕木の塗装は吹き付け塗装をご利用ください。
NTpの接続部分の形状
3Dプリント素材の強度を考慮して、接続時の変形を抑える形状となっております。爪の部分はU字形の溝の入ったパチッととまる形状をしております。爪を受ける側の突起も、接続分離の際に受ける力を受け流ししやすい形状としました。
予定品のリファウンドM(RM)では分割式となっておりますので、分割部分は別の独自形状としております。こちらはU字形の溝のある、シンプルで確実な形状としております。
NKの接続部分の形状
端部は緩く真っすぐに接続できる形状としております。接続が強くパチッと繋がるような寸法にしますと、MJF方式では隣の線路と真っすぐに接続することができなくなります。MJF方式では造形精度とサポート材剥がしのムラ等がございますので、あえて接続を緩くすることで隣の線路と角度がつきにくい形状としました。
枕木を吹き付け塗装できるNTpとNK
N用はマスキングテープを巻き付けやすい形状に改良いたしました。バラスト部分を樹脂製の細いマスキングテープでカバーして、缶スプレー等で吹き付け塗装ができます。筆で塗り分ける必要はありません。
模型用マーカーで枕木を塗り分けできるHO用
HOKは模型用マーカーを使うことで、筆塗よりも簡単に枕木を塗り分けることができます。
なおNTpもNKも、道床裏面の端の部分は、実用性を重視し、直線を基本とする独自の形状となっております(プリント精度の関係で、面取りが発生する仕組みでございます)。
また、3Dプリントの精度の関係から、接続部分の各種寸法は、素材に合わせての調整を行っております。
3Dファイルの画像 N MJF※注 緩和曲線が無い場合に対して、走行の見た目を改善いたします。改善の度合いは数値で表すことが難しく、主観的な部分によるところがございます。半径、角度、車両の長さ等の組み合わせによって、見た目の改善にはバラツキがございます。
また、半径、角度、車両の長さ等の組み合わせによって、単行の方が見た目がくなる場合や編成の方が見た目がよくなる場合がございます(どちらでもいまいちの場合や、変な見た目になる場合もございます)。
模型の半径での走行では、カーブの入口と出口において、実物であれば貫通幌が引き裂けるような動きをすることがあり、緩和曲線を入れることで、このような動きを低減することはできますが、このような動きを全く無くすことができるわけではございません。
緩和曲線の効果につきましては、走行映像等をご覧いただき参考にしていただきますようお願いいたします。